これでは、まるでパイの取り合い

目黒区で初のPark-PFIは碑文谷公園から実証実験を開始。

任期最後となる常任委員会(都市環境委員会) が開催され 、目黒区立公園のPark-PFIの今後の進め方等が報告されました。

Park-PFI の対象とされた3公園(東山公園・中目黒公園・碑文谷公園)について、民間事業者17社からのヒアリングを行った結果「公園カフェ、レストラン、キッチンカー、物販、ドッグラン、地域交流・連携イベント、水上アクティビティ、キャンプ場、BBQ施設、園芸・農業体験」などの案が出されたとのこと。

地域の活性化に寄与する提案があり、6社から 収益事業が見込める提案が一番多く出されたのが碑文谷公園だったとのこと。

そこで、事業者さんからの提案もあり、碑文谷公園ではPark-PFI導入に向けた実証実験(トライアルサウンディング)を
R5の6月から11月で実施しすることになりました。
R6年度には公募設置の指針が策定、事業者を公募。
R7年度には事業者との協定を締結、施設整備開始。
R8年度に民間事業者による事業が開始される予定です。

皆さんもきっと気になっている、ポニー園やこども動物広場は計画の対象から外されていますので、ご安心下さい。

ここで注意しなければならないのは、同日に報告された「碑文谷公園の生物多様性保全林指定に向けた取り組み」との整合性です。

現在、碑文谷公園では現在も公園内に残る多様な自然環境を保全、回復し、生物多様性保全林指定に向けた取り組みを行っています。 公園内で活動している地域住民やボランティア団体、鷹番小学校のこども達とも協力して小動物の越冬や隠れ場所になるエコスタックを設置したり、在来水性植物や昆虫の生息場所を創り出してきました。

R5年5月 意見交換会を開催、自然環境の保全、回復に向けた取り組みを開始R6年3月 管理運営計画の作成、生物多様性保全林の指定

区はこのスケジュールは今後も維持するとしています。また、この事業は東京都から事業費の1/2の補助を受け実施している事業でもあり、
R4-1440万円(都720万円・区720万円)
R5-2000万円予算が組まれています。

環境保全活動を行っている公園で民間事業者に収益を上げるビジネスをしてもらう!?

このように、一見すると何がしたいのかわからない!?目黒区からの報告の矛盾の数々。確認せずにはいられない私は、委員長からの選挙前だから早く終わらせろプレッシャーにもめげずに質問。

様々質問をした結果、目黒区の方針としては、先ずは生物多様性保全林指定に向けた取り組みを優先。そして次に民間事業者によるPark-PFIの導入という優先順位でどちらの事業も実施しようとしていることが確認できました。

二兎追うものは一兎も得ず

目黒区は23区の公園面積ワースト3。あまり大きな公園が区内には存在していない。
(私、白川愛は区民一人あたり2㎡の公園面積確保の目標達成・防災機能が充実した公園・区民がレンタルできる公園などの政策実現を目指しています!!)

その様な条件下にありながらも、目黒区では実施計画において「公園リノベーション事業」の推進を掲げており、「公民連携による公園の魅力向上」を図ることも政策目標にしています。

その一つの手法として目黒区では初めてとなるPark-PFIの導入を現在検討しているのです。

公募によって参入してくれる民間事業者が収益を上げ、その収益を活用して周辺の園路、広場の整備、改修等を一体的に行ってもらうためには、最大限民間の活力を活かしてもらえるように自由度の高い条件で民間事業者の提案を求める方が良いはず。

しかし、

その一方で、目黒区は都市の生物多様性の確保という政策目標も掲げており、それらを同時に叶えようというのが今回の報告事項2件から判明したこと。

はやり私は、自然環境を保全しようとしている公園で収益事業を行うことは結果として「二兎追うものは一兎も得ず」になるのではないかと危惧しています。

リーダーはビジョナリーであれ!

碑文谷公園をどのような公園にしたいのか?という根幹の部分が見えてこない。事業者からのヒアリング結果として収益性が一番見込めそうなのが碑文谷公園だったから。ではなく、先ずは、目黒区が
賑わいの創出を目指す公園なのか?or 自然環境の保護を優先する公園なのか?それぞれの公園の立地や特性に応じた整理を行った上でPark-PFIを導入する公園を選定すべき。というのが私、白川の考えです。

いつもながら、目黒区はコンセプトづくりや、ビジョンの明確化に大きな課題を抱えていると感じます。

これもトップ青木区長のトップマネジメント能力の低さに起因してのことだと思いますが、区長がどんな人なのか?どんな人に自分たちが暮らしている町のリーダーになってもらいたいのか?区民の皆さんの関心は驚くほど低いのですが、少しでも皆様に関心を寄せて頂くためにも微力ながらも今後も情報発信を続けます。


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