8月31日 先に提出した陳情が付託される委員会が決定し、正副委員長への趣旨説明が行われました。

7月29日、目黒議会事務局から電話がかかってきた。
私が提出した陳情が審議される委員会が決まったお知らせと共に事前に委員長(公明党所属)と副委員長(自民党所属)が直接面談して話を聞いてくれるそうだ。

電話をくれた区役所の担当者:
「ぜひともこの機会に、白川さんの思いの丈をぶちまけて下さい」

私、「ありがとうございます!!制限時間何分ですか?!」

担当者「笑、30分ぐらいで・・・」

そして本日7月31日、目黒区議会事務局へ。
30分間の予定でお時間調整頂きましたが、なかなか私が納得できず食い下がったため
実際は1時間弱お時間を頂くことに。(貴重なお時間を頂いたこと感謝いたします)。

正式には9月11日の文教子ども委員会というところで審議されることが決まり、まだ結論は出ていません。が、
今日、事前にお話しを伺った範囲では、目黒区として今は積極的に「児童虐待防止条例」を制定する気はないとのことでした。

理由その1
区議説明:目黒区は6月20日に区議会として既にこの件に関して決議文を出している。

私の質問:決議文とは「決議した事柄をしるした文」⇒決議したことを文章にしただけで現状と何が変わるのでしょうか? 
もっと踏み込んで具体的に児童虐待防止策をとって欲しいのです。
この決議文の中にも児童相談所の目黒区への運営移管に関して、「既に国や東京都に強く要請しており、引き続き区行政と共に議論を重ねていく。」とありますが、具体的にいつ頃までに移管を完了させるスケジュールで進めているのですか?

区議説明:児童相談所の移管については、先ずは予算が・・・それに人材の確保も難しい・・・
2024年以降を目指しているが、予定であり、予算が確保できなければ進められない。
財源をどう確保するという課題が解決できたら直ぐにでも進める。先に移管を進めている他区の状況も見ながら進めていきたいと思う。

その2、
区議説明:国も動き出していますし、東京都も児童虐待に関する条例を制定する準備を進めているので、目黒区としては、その内容を見てから判断したい。
今の段階では東京都の条例がどんな内容になるのかわかっていないので、
先んじて区が条例化するのはどうかと思う。

私質問:そんな悠長なことを言っていては救われる命も助からないのでは?
結愛ちゃんをみすみす殺してしまった当事者としての意識をもっと持って頂いて
ここはぜひ、目黒区が再発防止に向けてもっと先頭にたってアグレッシブな対応を取って頂きたい。反省を込めて当事者がロールモデルになるべきだと思うのですか?
2月20日時点で小学校の説明会に結愛ちゃんが欠席していた時点で、品川児相よりも、まず、学校からの連絡を受けて、目黒区の子ども支援センターも動くことはできたと思いますがその辺りはどうなっていたのでしょうか?

区議説明:詳しい事に関しては、今回提出頂いた陳情の内容とは外れた内容になると思いますので、陳情の内容だけに絞って頂きたい。

またこの件に関しては区長も言及しており、「現在、東京都を中心に検証がなされており、再発防止に向けての検討も行われておりますことから、国や東京都をはじめ、関係機関において新たな取り組みが進められていますので、それをしっかりと踏まえて関係機関と協力していきたいと思っている。」

私質問:では、やはりこの件に関しても東京都や国の出方を見てから対応していくということになるのですか?

区議説明:まあ。そうなります。目黒区は区長はじめ、議会全員で児童虐待の問題に取り組んでいますから、今しばらくお時間を頂きたい。

このような説明と質問で約1時間弱・・・これといって具体的な発言は聞くことはできませんでした。

頑張ってます。だからもう少し時間を下さい。 

そうやって今までも、経過観察や引き続きという言葉で問題を先送りにしてきたことで、
大人たちが全力で見守っている間に結愛ちゃんはひどい虐待を受けて亡くなったのです。

決議文まで出している目黒区議会ですら、この期に及んでもまだそのスタンスなのは本当に驚きです!!

私が区に早急に対応を求めているのは以下の項目。

1. 目黒区への陳情として求める内容
目黒区児童虐待防止条例の制定

2.東京都知事に意見書として求める内容
1) 児童相談所と警察との間の虐待事案の全件・無条件共有を求めていく
2) 転居・転入等による複数の自治体間をまたがる緊急性の高い虐待案件のケース移送事案についての通知後 48 時間以内の被虐待児童の現認
3) 児童相談所職員の大幅増員と専門職の加配置
4) 児童相談所と学校・教育委員会による該当児童・生徒の虐待事案全件共有
5) 各都道府県警察機関の把握する虐待事案の全件共有

今回ことさら不思議だったのは「条例を制定することにお金はかかるんですか?」ということです。誰が考えてもわかるでしょうが「条例を制定するのにお金はかかりません!」

児童相談所を運営するのにお金はかかります。では移管した場合にどれだけかかるでしょうか。

例えば東京都が運営している児童相談所の予算、人口比で単純割りした場合だと、年間運営費に1億1千万円程度、措置費に5億円程度がかかると見込まれます。しかし普通にどこの市を調べても「国と都道府県」から運営費用はほぼ全て出ます。そんなこと、ちょっと他市の調査をすればわかります。ですから「移管された場合、補助金でほとんど全てまかなわれるので、予算がないという言い訳は全く成り立たない」のです。

「子どもの安全を守る」ことはタダではありません。ですから目黒区でも子ども家庭支援センターなどで対応をしています。子どもというのは18歳未満を指すのですが、この人口はだいたい全住民の15%前後です。目黒区なら4万人近くになります。4万人の児童の安全を守ることは、そんなに優先順位が低いのでしょうか。それも命に関わる話です。

区民の安心安全を守る、そう言い続けている区長は、年間6千万円以上をかけて青色回転灯のパトロールをさせています。導入当初は1億円以上かけていました。安全はタダではありませんが、それを「守ろう!」としたときに、区長は予算措置をしてきました。

区議の皆さんはなぜ、区長にしっかりと求めないのでしょうか。区議会で決議文まで出しておいて「業務移管させることを加速する」ために「先に条例を検討して進める」ことはおかしなことではありません。

何度でも言います。
条例の制定にはお金がかかりません。「予算措置ができない」なんてことは理由になりません。

目黒区議会の会派はそれぞれ10月に目黒区に予算要望書を提出します。目黒区はその予算要望をそれぞれ吟味して、来年度予算案をつくります。
だから6月に決議したことを実際に目黒区に実行させるためには9月議会の決算審議や、10月に提出する予算要望で明確に求めていかなければならないのです。

事前面談で区議の皆さんの姿勢がうっすら見えてきました。しかし諦める気はありません。9月議会でどのような議論をするのか、しっかり見守っていきたいと思います!

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