去る 9 ⽉30⽇私⽩川愛は、本会議の場において、令和6年度目黒区⼀般会計歳⼊歳出決算について、賛成の⽴場から討論を致しました。
令和6年度1年間の⾏政運営において私⽬線で評価すべき事項と、懸念事項、そして今後の⾏財政運営や施策に⽣かして頂きたいと考える改善要望事項をそれぞれ端的にまとめ賛成の討論として執行部にお伝えしました。
6年度予算では実施計画に定める取り組みに、また⾏財政運営基本⽅針で定めた6つの重要課題への対応を積極的に進める取り組みが予算化されました。令和6年度予算より財務情報システムの切り替えを契機に仕分け⽅法も期末⼀括仕分け⽅式から⽇々仕分け⽅式に変更され、今回の決算からは財務書類の公表時期も早まり決算審査にあたり有効な補助資料として⾏政コストを把握するのに役⽴てることができました。
本決算では、特別区税が堅調に推移するなか、事業の効率化や健全な財政運営に向けた区の取組が⽰されました。
特に、今後、新規事業を開始するにあたって、事業期間の明確化と効果検証を⾏う⽅針を⽬⿊区が⽰したことは、持続可能な⾏政運営に資するものと評価いたします。
歳出では私⽴保育園運営費など保育園待機児童対策の継続や学童保育の充実、ランラン広場や児童館の取り組みなど、⼦育て環境整備に向けた努⼒が着実に実を結んでいることを確認いたしました。
しかしその⼀⽅で、今後⽬⿊区に誘致される都⽴児相に関しては、都と区の役割分担に重きを置き過ぎるあまり⼀時保護所の理念策定についても都が設置するものだからと当初から区の関与を否定してしまっては、 ただ東京都の児童相談所、⼀時保護所が⽬⿊区内にあるだけということになりかねません、⽬⿊区が⽬指して来た⼦どもの権利を尊重した⽀援体制の構築を実現するためには、現場職員の連携はもとより、区⻑には東京都に対しても本区の姿勢をしっかりとお伝え頂くことも必要だと考えます。
その他、契約事務におけるチェック体制の強化や職員研修の充実、リテラシーの向上などに課題が⾒られました。
⼤きな問題や事故が起きてから再発防⽌策を講じるのではなく、業務を整理し、 ミスや事故、 問題が発⽣しやすい箇所や⼯程の特定や洗い出し、 過去の問題事例の職員間での共有など、組織全体で潜在的なリスクを把握する仕組み作りを⾏って頂きたいと思います。
また、今後、環境整備を進めて頂くことで改善が⾒込まれるであろう課題として職員のテレワーク実施の平準化、 データ利活⽤・ EBPM 推進などが上げられます。
整備したデータは基礎資料として庁内で閲覧が可能になったものの、現時点では具体的な政策に落とし込めていないなど、まだまだこれからといったところです。これら課題に対してはギアを⼀段階上げてこれまで以上にスピード感を持って環境の整備に努めて頂きたいと考えます。
また、国の法改正によって新たに台頭してきた地域課題への対応の遅さ、指定管理者任せの公共施設の運営は施設利⽤者の声に対する⾃治体の責任の後退につながりかねません。これら懸念事項については、基礎⾃治体としてこれまで以上に住⺠や利⽤者の声を丁寧に聴取する努⼒を怠らないで頂きたいと思います。
その他、 街路灯など公共施設の⻑寿命化と予防保全への取組、さらには選挙における投票環境の整備や⼯夫については具体的な他⾃治体での取り組み事例も質疑の中でご紹介もさせて頂きましたので、先⾏⾃治体の例も参考に今後の本区での積極的な取組に期待致します。
総じて、本決算は区の将来を⾒据えつつ、区⺠⽣活を守り⽀えるための施策が適切に実施されたものと判断し、区政運営の今後に期待を致します。
最期に、この度の豪⾬被害に対応し、 中⼩企業への融資や罹災証明の発⾏など、 迅速な⽀援を⾏い、区⺠の⽣活と経済を守るために⽋かせない施策の引き続きの強化を求め私の賛成討論とさせて頂きます。